ひめみこライフストーリー第13話
初めての即興表現、神楽との出会い、シャーマニックな身体の目覚め
バリ島スピリチュアルヒーリングツアーで
バリガムランで衝撃の覚醒体験をして帰国。
帰国してすぐに、ある重要な人物との出会いが待っていました。
その人物は、石坂亥士という男。
地元群馬の桐生出身の即興打楽器奏者でした。
妹が新聞の案内で見つけた、「踊る太鼓ワークショップ」
なるものに、誘ってくれたのがきっかけ。
なにやら面白うそうなので、一緒に行ってみることに。
会場は、桐生の文化財の蔵をそのまま使ったスペース、「有鄰館」。
酒蔵だったというそのスペースは、何やら濃い空気感。
そこに、たくさんの太鼓、打楽器と、
エキゾチックな顔立ちのすらりとした石坂亥士氏。
未知の世界に足を踏み入れた瞬間でした。
初めて聴く力強いアフリカンジェンベのリズムに合わせて、
身体でリズムを作っていく。
リズムが激しくなると、身体も勝手に早く動き、
リズムが止まるまで、動きも止まれず、まるで何かに突き動かされるように踊り続ける。
終わった後は、真っ白の放心状態。。。。
始めての体験。
なんだこれは。
これは。。。ネイティブアメリカンの儀式で行うような、
まさにシャーマニックトランスだった。
そして、身体でリズムを掴んでから、実際に太鼓を叩いていく。
シンプルなリズムから、即興のリズムまで。
これまた、手が勝手に動き、マジカルな次元に入っていく。
またしても、頭は真っ白で、放心。。。。
音楽に親しんできたけれと、こんな体験は初めてだった。
だけど、懐かしくて、なぜか、自然にできる不思議。。。
初めてなのに、知っているような、ずっとやってきたような、
深い魂の記憶が呼び覚まされるような体験だった。
その頃のワークショップメンバーで
創作神楽公演を行ったり、貴重な体験ができた。
このシャーマニックでディープな世界にすっかりはまって、
(というか、もともと自分の中にあった世界に出会ったというか)
数年間定期的に参加して、私の「即興の基礎」が出来上がった。
そして、石坂亥士氏は地元桐生の賀茂神社の神楽師でもあり、
日本全国の神楽を見て回り、独自の世界観を創造していた。
アフリカンジェンベの先生、韓国のサムルノリ、
日本を代表する即興演奏家の土取利行氏に師事し、
独自の感覚とリズム感、驚異的な身体能力の持ち主だった。
まだ駆け出しだった石坂亥士氏は、その後どんどん人気が出て、
いまや、あの有名な「うさと」デザイナーのさとううさぶろうさん率いる、うさと5メンバーとして
日本の若きスピリチュアルリーダー滝沢泰平さんたちと
日本全国、世界各地の聖地を巡礼演奏するようになった。
亥士さんから初めて日本の神楽を知り、観る機会を得て、
しん、と鎮まった境内に粛々と続けられる神楽舞台を見て
懐かしさと共に「私もこれをやりたい」と思った。
しかし、今の神社の神楽は女人禁制で女性は参加できず。
それが、15年以上の歳月を経て、
ご縁あり導かれた三代沢赤城神社の
女性初の神楽師になることに繋がっていくのでした。
ここから、私の新しい神秘的な音の世界が始まった。
まさか、自分が即興表現家として活動するようになるとは。。。
つづく